ブレーキディスクの予備知識
湿度の高い環境で長く乗ってきたバイクでは、フロントタイヤにあるブレーキディスクがサビてしまうことがあります。
多少のサビであれば走行して摩擦を加えることで自然にサビがとれてくれることもありますが、全体がサビてしまうとブレーキ性能にも影響が出てきてしまいます。
まず先にブレーキディスクがバイクでどういった機能をするかということから説明をしていきます。
一般的なバイクではブレーキはフロントに「ディスクブレーキ」、リアに「ドラムブレーキ」が設置されています。
この2つはそれぞれ異なる仕組みをしているのですが、ディスクブレーキはタイヤの内輪部分にあるディスク部分をブレーキパッドがついたキャリパーで締め付けることにより制動をすることができるようになっています。
フロントのディスクブレーキは使用を続けていくことで挟み込む側のブレーキパッドが次第に摩耗をしてくるので定期的に交換をしなければいけません。
通常の使用であればブレーキディスク部分を交換する必要はないのですが、前述した長期保管によるサビが生じてしまったり、故障などにより形状に歪みが生じてしまった時には交換が必要になります。
ブレーキディスクの交換をするためにはホイール部分の着脱から行わなければならないので、ブレーキパッドの交換とは比べ物にならないほど手間が多くかかります。
ブレーキディスクの交換方法と注意点
DIYで行う場合にはかなりの手間がかかるブレーキディスクの交換ですが、手順の流れを大きく説明すると、まずフロントホイールを外してからブレーキディスクを取り外すことになります。
フロントホイールはフロントシャフトがボルトで固定されているので、ラチェットなどを使いながら円の中央のボルトを緩めて取り外します。
左右両側のフロントホイールを取り外すとタイヤ本体がシャフトから外れるので、バイク本体が倒れないようにスタンドで固定をしておきます。
完全にタイヤをバイク本体から取り外したら、次にディスクを固定しているネジを外していきます。
一般的なブレーキディスクは円の中心から同心円に6つのネジがつけられているのでそれらを丁寧にはずしてディスクを分離していきます。
サビが生じている場合、ネジ穴に詰まって取り外しにくくなっていることがあるので、ショックドライバーなどで衝撃を与えながら丁寧に外していきましょう。
ディスクが外れたら新しく用意しておいたディスクを同じように設置し、まずはネジを仮止めしてすべてのネジを穴にはめていきます。
このときタイヤの進行方向とは逆にテンションがかかるようにするというところがポイントで、ネジ締めの順番に注意をしながら順番に固定をしてください。