ブレーキレバーは簡単な調整で握りやすくなる
安全に走行するにも、コーナーを思いっきり攻めるにも、ブレーキングというのは非常に重要です。
微妙な感覚でブレーキレバーを握って調整することも多いので、このレバーを握った時の感覚は操作性に大きくかかわってきます。
基本的に、完全に手を広げた状態からレバーを握っていくよりも、多少指を曲げた状態から握っていった方がより速く、かつ強く握れるものです。
人の手の大きさや指の長さは人によって違いますので、当然それぞれに合わせてブレーキレバーとグリップまでの距離を調整してあげる必要があるわけです。
これは何か基準となる適正な距離があるわけではなく、ライダーが自分で握ってみて楽か違和感があるかという個人的な感覚に基づくものです。
そのため、ブレーキレバーを握ってみて「何となく重い感じがする」とか、逆に「完全に握っているのに何となく余る感じがする」という時には調整が必要だと考えましょう。
ブレーキ関連のパーツをいじるのは、ちょっと怖いと思うかもしれません。
しかし、ブレーキレバーの調整は誰でも簡単にできる整備ですし、よほどおかしなことをしなければブレーキ性能に悪影響を与えるものでもありません。
いろいろと自分で調整してみて、最適な感覚をつかめるようにしたいものです。
ブレーキレバーの調整方法
車種によってブレーキレバーの構造が違いますが、多くのバイクはペンチもしくはドライバー一本あれば調整ができます。
モデルによっては手で回せるものもあって、気軽に調整できます。
まず、手の大きさと指の長さを基準として、レバー位置の目安を決めましょう。
ブレーキレバーに人差し指から小指までの4本を添えた時に、人差し指から薬指の第一関節くらいにレバーが当たる位置が基準となります。
これに人それぞれの好みや、ブレーキの効きはじめの遊びを加えて微調整を行っていくことになります。
最近のバイクには、レバーにアジャスター機構が付いてます。
ダイヤルタイプのものはレバーの根元に数字が刻印されていますので、ダイヤルを回すことでレバーが開いてグリップとの距離が出てきます。
手で回せるものは手で、ペンチが必要なものはペンチを使って回してみましょう。
ねじ式のアジャスターは、ねじを締めこんだり緩めたりして位置を調整するタイプです。
ねじ式は通常、レバーの下部にありますので、そのねじをドライバーで締めてみましょう。
アジャスター機能が表面にないものは、レバーの根元のブレーキワイヤー側にアジャスターが付いています。
固定するためのロックナットをペンチで緩めます。
ロックナットの内側にアジャスターがありますので、それを手で回します。
適正な位置まで調整したら、今度は逆にロックナットを締めて完了です。