バイクの冷却水を交換するには

ヒートブロックプラス

1年に1度はしたい水冷エンジンのメンテナンス

バイクのエンジンにおいては高熱になりすぎることを防ぐための冷却システムが必ず付けられています。
エンジンの冷却システムは大きく分けて「水冷式」と「空冷式」がありますが、現在一般向けに販売されているバイクのほとんどは水冷式を採用しています。

そのバイクが水冷・空冷であるかはカタログを見ればすぐにわかりますが、ぱっと見ただけでもかなり様子が異なるのでそれほどバイクに詳しくない人でも判断は簡単です。

ごく簡単に言うと空冷は走行中にできるだけ空気をエンジン内に通して冷やそうというしくみなので、海外製の大型バイクなどやたらとヒダが多く付いているタイプのエンジンになります。

一方水冷式はエンジン周りにラジエターをつけてそこから冷却水をパイプで通してエンジンを冷やすしくみなので、エンジンそのものの大きさが小さくカバーなどで覆われていても平気です。
その他にスズキ車やカワサキ車の一部で「油冷式」という珍しいものもありますが、数としては微小です。

水冷式エンジンのメンテナンスはだいたい年に1度くらいが目安となっており、冷却に使用する冷却水を交換したりパイプの通り道を清掃したりして管理します。

ラジエター洗浄の基本

ラジエター洗浄はメーカーにお願いすることもできますが、自分でも比較的簡単に行うことができます。
メンテナンス自体は年に1度くらいが目安ですが、極端に減少などがないようならば完全に液を交換するのはだいたい5年に1度くらいで十分です。

ラジエター洗浄ではまずホースの位置を確認し現在の冷却液の残りがどのくらいになっているかということを目視します。
ラジエター部分には必ずのぞき窓があり、そこから冷却液のアッパーライン/ロワーラインを確認できるので適正量の範囲に収まっているかをチェックしてください。

交換に使用するのは「クーラント液」という名称で販売されているもので、定められた希釈割合に沿って入れ替えをする液を準備します。

コツは必ず冷却水が冷えている状態のときに行うということで、乗車後ではなくエンジンを起動する前に行うようにしましょう。

交換をするときにはまずラジエターから下側に伸びているウォーター・ホースについているドレンボルトを探して緩めます。
ボルトを外すと中に入っていた冷却水が床に溢れ出るので、それをバットなどで受け止めて処分します。

完全に冷却水が抜けたら再びボルトをしっかり締め、今度は上側にあるリザーバータンクから少しずつクーラント液を入れて行くようにします。

適量まで入ったら一旦蓋を閉じてエンジンを起動し、オイルがきちんと回るようにしばらく様子をみて分量を調節していきましょう。