スパークプラグの役割と交換時期の目安
バイクのエンジンが動くために欠かせない「良い混合気、良い圧縮、良い点火」という三原則のうち、点火の役割を担っているのがスパークプラグです。
ガソリンと空気が混ざった混合気に電気火花を飛ばして着火させる、いわばライターのような役割を果たしています。エンジン内部では、1分間に数千回という凄まじい回数の爆発が起きており、スパークプラグはそのたびに火花を飛ばし続けています。そのため、走行距離が増えれば電極が少しずつ摩耗し、角が丸くなって火花が飛びにくくなっていきます。
劣化が進むと、エンジンのかかりが悪くなったり、アイドリングが不安定になったり、加速が鈍くなったりといった症状が現れます。一般的な標準プラグの場合、交換時期の目安は走行距離3,000kmから5,000km程度とされています。
イリジウムプラグなどの高性能なものは長寿命ですが、それでも定期的な点検は必要です。 エンジンの不調を感じる前に定期的に交換することで、燃費の悪化を防ぎ、快適な走りを維持することができます。
適合する品番の確認と必要な工具の準備
スパークプラグを交換する際に最も重要なのが、自分のバイクに合った正しい品番のプラグを選ぶことです。プラグにはメーカーごとに型番が設定されており、ネジの直径や長さ、熱価(熱の逃げやすさ)などが細かく決められています。
見た目が似ていても、ネジの長さが違うとピストンに衝突してエンジンを壊してしまったり、熱価が合わないとプラグが溶けてしまったりする恐れがあります。
品番を確認するには、現在付いているプラグを外して刻印されている番号を見るか、バイクの取扱説明書やパーツカタログ、メーカーの適合表サイトなどで確認しましょう。また、交換作業には「プラグレンチ」という専用の工具が必要です。
車載工具に含まれていることもありますが、ない場合はプラグの六角対辺のサイズ(16mm、18mm、21mmなど)に合ったものを購入する必要があります。作業スペースが狭いバイクの場合は、柄の長さや角度を変えられるタイプのレンチを用意しておくと、スムーズに作業を進めることができます。
スパークプラグを取り外して交換する手順
実際に交換作業を行う際は、必ずエンジンが冷えている状態で行ってください。走行直後はエンジンやマフラーが高温になっており、火傷をする危険性が非常に高いからです。まず、プラグキャップを手で持ち、左右に少し回しながら引き抜きます。コードを引っ張ると断線する原因になるので、必ずキャップ本体を持って作業しましょう。
プラグを緩める前に、プラグホールの周りにある砂やゴミをエアダスターなどで吹き飛ばしておきます。怠ると、プラグを外した穴からエンジン内部にゴミが入り込み、重大な故障につながります。
古いプラグをレンチで緩めて外したら、新しいプラグを取り付けます。最初は工具を使わず、手で優しく回し入れていくのがポイントです。斜めに入ってしまうとネジ山を潰してしまうため、スムーズに回ることを確認してから、最後にプラグレンチで締め付けます。新品のプラグの場合、ガスケットが潰れる感触を確認しながら、メーカー指定の回転角(一般的には1/2回転など)やトルクで締め付けて完了です。
